下剤の種類

下剤とは

大腸カメラ検査の際、大腸の中に便が残っていると粘膜がその陰になることで、見落としの原因となる場合があります。
より明瞭で正確な画像を得るためには、事前に下剤(腸管洗浄剤)を飲んで大腸内を綺麗にしておく必要があります。

下剤を飲むことに懸念がある方へ

大腸カメラ検査を正確に行うための下剤ですが、実際に下剤を飲むことに対して不安や疑問を持つ患者様も多く、検査を受けたことのない方からは、「急激な下痢と同じで腸や肛門に影響があるのでは?」などという疑問を伺うことがあります。
また検査を受けた方からも、「大量の下剤を飲むのがつらかった」「味が合わなかった」などのご意見をいただくこともあります。
そのため、当院では、様々な種類の下剤を用意し、その特徴についてご説明した上で、相談しながらご自身に適したものを選択するようにしております。どの下剤も総水分量では2L程度になりますが、服用する下剤自体は1L程度と少ないものもございます。是非ご相談ください。

当院でお選びいただける下剤

  サルプレップ モビプレップ ピコプレップ ニフレック ビジクリア
服用方法 サルプレップ1杯(120mL)+水分2杯(250mL)を繰り返し、便が綺麗になった時点で終了です モビプレップ2杯+水分1杯を繰り返し、便が綺麗になった時点で終了です 前夜と当日朝の2回、専用コップに150mLの水を入れ、薬剤1包を溶かし服用、追加で水分摂取が必要です 2Lを2時間程度かけて飲みきります

ビジクリアを1回あたり5錠、水200mLとともに服用を10回繰り返す

風味 レモン風味 梅風味 オレンジ風味 スポーツドリンク風味 風味無し
メリット
  • 強い洗浄力
  • 下剤の服用量が少ない
  • 下剤を自身で調合しなくて良い
  • 強い洗浄力
  • 下剤の服用量が少ない
  • 味が良い
  • 下剤の服用量が少ない
  • 味が最も良い
高齢者、腎臓機能が低下している方などでも使用可能 錠剤なので味に関わりなく飲みやすい
デメリット
  • 高齢者、腎臓機能や心機能に障害がある人は服用不可
  • 苦味が多め
  • 味はまずまず
  • 高齢者、腎臓機能や心機能に障害がある人は服用不可
  • ご自身で調剤する必要がある
  • ご自身で調剤する必要がある
  • 前日夜も服用するため、便意で目覚める可能性が有る
  • ご自身で調剤する必要がある
  • 下剤自体の飲む量が多い
  • 高齢者、腎臓機能や心機能に障害がある場合は服用不可
  • 服用量が多く時間がかかる
洗浄力 最も強い 強い やや弱い 普通 弱い

2021年5月に新しく登場!
~サルプレップ~

2021年に新しくサルプレップという下剤が発売され、注目されています。これまでの下剤と比べて洗浄力が高く下剤の内服量が少ないため、非常に評判が高く、今後大腸カメラ検査の際の下剤(腸管洗浄剤)の主流になっていくのではないかと注目されています。

サルレップの特徴を下記に列挙します。

メリット

  • 高度な洗浄力
  • 風味はまずまず(レモン風味)
  • 下剤を飲む量が少なくて済む(1本480mLを2本)

デメリット

  • 服用後に水を飲む必要があり、総水分量は2L程度になることが多いため、他の下剤と同様
  • 服用法がやや複雑

サルレップは、これまでの下剤と比べて風味がまずまずの上に、洗浄力が強いことが特徴です。下剤の服用で味が合わないということが大きなデメリットでしたが、個人差こそありますが、サルレップを服用した方の感想はまずまずです。
もちろん、検査をされる患者様それぞれ、服用法や味について、合う・合わないがあるかと思いますので、上記の情報を元に、お好みの下剤をお選びいただければと思います。

おすすめの下剤

当院でお出ししている下剤には、それぞれにメリットやデメリットがあります。そうした中で1つを選択する基準になるものは、洗浄力です。
いくら下剤の味が良くても、洗浄力が低く大腸内がきれいになっていなければ、検査の精度が落ちて、結局再検査になってしまうというケースもあります。
そうした観点から、当院では、再検査の可能性をできるだけ低減するために「サルプレップ」や「モビプレップ」など洗浄力の強い下剤をお勧めしています。
しかしながら、下剤の味が合わずに全て内服しきれない、そのために検査ができなくなってしまうといった方には、ピコプレップやビジクリアは非常に有効です。患者様の普段の便秘や下痢といった排便状態によっても選択する下剤は異なります。皆様のお話をよく伺って、適した下剤を選択させていただきますのでお任せください。

当院の大腸カメラ検査について

大腸カメラ検査というと、とにかく苦しいという印象をお持ちの方もいるかと思います。当院では消化器内視鏡の専門医が、豊富な臨床経験を活かし最新鋭の内視鏡システムを駆使して短時間のうちに正確な検査を行い、患者様の負担を最低限に抑えております。
また、日頃忙しくて検査の時間をなかなか割くことができない患者様が少しでも検査を受けやすいよう、土曜日の内視鏡検査など多くのコースを用意しております。
大腸カメラ検査は肛門からスコープを挿入するため、女性の患者様は恥ずかしいといって敬遠される方もいらっしゃいます。そのような方のために、当院では女性医師による内視鏡検査を実施しております。
どうしても内視鏡検査が苦手という方には、鎮静剤を使用して眠っている間に検査が終了するコースがお勧めです。当院では胃カメラ検査も同日中にあわせて行うこともできますのでご希望に合わせてご相談ください。

個室での院内下剤に対応

当院では、事前に大腸内を綺麗にしておくための下剤(腸管洗浄剤)については複数のタイプからお選びいただけるよう何種類かご用意しております。しかし、どうしてもご自宅での下剤服用に不安がある、面倒だという方のために、下剤を院内でゆっくりと服用していただける個室を用意しております。個室はプライバシーに十分配慮してあるため、リラックスして院内で下剤を服用していただくことができます。
また、何か分からないことや、不安などがある場合、万が一下剤を服用して副作用が出た場合などでもすぐに医師やスタッフに相談することができますので安心です。ご希望の方はお気軽にご相談ください。

大腸カメラ検査を検討されている方は当院へ

大腸がんやその前がん病変である大腸ポリープなど、自覚症状に乏しい疾患を早期のうちに発見できるのは大腸カメラ検査だけです。大腸がんは50歳を超えたあたりで発症が急激に増えますが、40歳ごろからその前がん病変の大腸ポリープの発症数は増加します。
そのため、40歳を超えたら大腸カメラ検査を定期的に受診することが望ましいのですが、面倒、苦しい、恥ずかしいなどの理由で検査を敬遠する方が多いのも事実です。
当院では、経験豊富な内視鏡検査の専門医が、最新の内視鏡システムを駆使して、患者様の負担の最小限に抑えた検査を実施しております。大腸カメラ検査を受けることを検討されている方は当院にご相談ください。

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